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- 片岡大志 唄会 -

~2008.10.4 プラッサオンゼ~





暖かい秋の陽気の土曜の一日。
すでにオープンして灯かりのともったお店に到着したのは18時20分頃。
今夜もプラッサオンゼにはのんびりとした時間が流れています。
今回はゲストの大渡亮さんが遅れて来るらしく、2部からの参加の様子。
そんな事もあり、ステージ上にセッティングされたギターは大志さんのヤイリギターのみ。
しかし、その隣にはYAMAHA S80の鍵盤が...。
そう、今回はプラッサオンゼでの唄会にはめずらしく浦清英さんもゲストでの参加なのです。
浦さんの演奏が入ると大志さんの曲の世界も一段と彩り豊かになるので今から楽しみです。

19時20分を少し過ぎたあたりで、赤い模様の入った白いアロハシャツ姿で
ステージ上に片岡大志さんが一人で登場しました。
少し前髪が短めだったのが印象的だったかも。
そんな前髪の影響か、どことなく少年っぽさを感じました。
少しするとお店のBGMと照明が消え、いつも通り灰皿の上の煙草には火をつけたまま
煙草のけむりの横で、大志さんはゆっくりとギターを奏で始めました。
「さびしがり屋の君のことだから...」そんな歌声から始まった今夜の唄会。
そう、1曲目は「ラムネ色の雨の朝」
個人的には一人でいる時に無意識につい口ずさんでしまう様な、すごく身近にある一曲。
だから、自然に歌声が耳に入ってくるし、安心感を感じる曲かも知れません。
この曲からのスタートは嬉しかったです...。
大志さんが優しい笑顔で歌っていたのも印象的でした。

そして、歌い終わって短い挨拶をすると、すぐにゲストの浦清英さんをステージに呼び込みました。
浦さんはベージュのシャツに黒ズボン姿の落ち着いた装い。
浦さんが準備してる間、「今日はマルコス・スザーノが遊びに来てます。お隣はTOYONOさんです。」
っと客席にいる2人を紹介する大志さん。
それから、「すっかり秋ということで、全体に秋仕様という感じにしてきています。」
そう言うと演奏を始める2人。
ところが、大志さんのギターの音が出てなくて、すぐに演奏をやり直し。
そんな2曲目は「午後の自転車」
やはり浦さんの演奏が入ることで、歌の情景も一気に広がります。
「キンモクセイが風に舞い上がる」まさにそんな感じの軽やかな甘い香りのする鍵盤の演奏でした。

改めて浦さんを紹介すると、浦さんとの出逢いなどを話し始める大志さん。
そんなわけで、浦さんと出逢った頃に作ってた曲ということで、
ライブで歌うのはすごくめずらしい「All because of summer」を歌ってくれました。
この曲は1stアルバムに収録されてる、ちょっとお洒落なナンバー。
心地よいメロディーなので、BGMみたいに気軽に普段から聴ける一曲かも知れません。
私の場合真っ先にセレクトして聴く曲ではないけれど、
大志さんの曲を聴く時には自然と選んでしまう、はずせない一曲かも知れません。
だから、今回の唄会前もお家でこの曲を聴いてましたよ。
でも、聴きながら「きっと今回も歌わないだろうなぁ。」って内心思っていたので、正直驚いてました。
これは嬉しい驚きです。ちょっぴり舞い上がってしまいました。
だけど、こういう曲こそ浦さんがいる時じゃないと演奏出来ない曲なのかも知れませんね。
すごく素敵な演奏と歌声を聴くことが出来ました。聴けてよかったぁ...。

MCで「三日月も綺麗だったし、いいですね。」そう締めくくって歌い始めた4曲目は「一番早い列車」
なんだか懐かしさを感じる曲が続きます。どの曲も聴けて嬉しい曲ばかり...。
でも、この曲は歌ってる時の大志さんの表情がすごく印象に残ったんですよね。
なんていうか、ちょっぴり重い表情...。私にはその心意まではわからないけど、何かが心に残りました。
今日の唄会で聴けて一番嬉しかった曲は?と聞かれれば別の曲になってしまうんだけど、
一番印象に残った曲は?と聞かれたら、おそらくこの「一番早い列車」だったかも知れません。
表情だけじゃなく、その歌声もココロに残りました。
聴き終わる頃には、何故かせつなさが...。

お次もしっとりとした曲は続くのですが、今度は恒例のカバー曲を歌うお題目コーナー。
前にも大志さんは歌ったことがある曲ですが、矢井田瞳さんがカバーした際に、
浦さんと一緒にレコーディングした想い出もあるとのことで、この曲を選んだ様子...。
そう、5曲目に歌ってくれた曲は、「Nothing Compares 2 U」
「nothing compares to you」その言葉一つだけとっても心に沁みる一曲ですよね。
大志さんは歌い終わった後も、しばらくこの曲の解説をしていました。

そして、ここでは二人目のゲスト、Diana∽Dianaのボーカリスト大友昌憲さんの登場です。
Diana∽Dianaは大志さんがプロデュースしてるバンドです。
大友さんは前にも唄会にゲストで出たことがありますよね。
ちなみにここでは亮さんがまだ来てない事もあって、
普段は亮さんが座ってる大志さんの隣の席へ大友さんは腰を降ろしました。
そして、今回も大友さんは大志さんの曲「Shatter」を歌ってくれました。
ちなみに、唄会終了後の大友さんは「Shatter」は誰にも負けない!と豪語していました。
でも、確かに私もゲストが歌う「Shatter」の中では大友さんの歌が一番好きだからなぁ...。
きっと、それなりに歌いこんでるんでしょうねぇ。
だけど、もともと大友さんの歌声に合った曲でもある気がします。
今回は1番を大友さん、2番を大志さんが歌いました。
それぞれの歌声はとってもよかったんですけどね、唯一ハモリがちょっと気になっちゃったかな?!

「Shatter」を歌い終わった大友さんと大志さんの2人はラーメン談義で盛り上がっていました。
さすがラーメン好きな2人だけあって、この日のMCの中でも最も盛り上がっていましたね。
ラーメン談義の後は、Diana∽Dianaのライブの告知なんかもあったのですが、興味がある方はHPへ...。
そして、Diana∽Dianaの今年の夏の新曲「あの夏はここに生きてる」を大友さんが歌ってくれました。
サビは思わず一緒に口ずさんでしまいたくなるようなメロディアスなサウンド。
Diana∽Dianaらしいちょっぴり哀愁のある旋律の曲だったかも知れません。
機会があれば、Diana∽Dianaのバンドの演奏でも聴いてみたいですね!

歌い終わると、大友さんはステージを降りました。
ステージ上には再び、大志さんと浦さんの2人です。
ここでは、「ラーメンばっか食べてるけど、ラーメンそんなに体に悪くないですよ。」って言い出す大志さん。
確かにね、ラーメン=体に悪いって訳じゃないと思いますよ。まぁ、塩分・油分は多いですが...。
それよりも、ラーメンばかり食べてることが、一番体には悪いと思います。どうしても栄養が偏っちゃいますもの。
何事もバランスですよネ!

さてさて、まだ8曲目にも関わらず、今回はもう一部が終了のようです。
浦さんのソプラノサックスの演奏と大志さんのギターのアルペジオでしっとりと始まった
一部最後の曲は「大きな風」でした。
むかし、亜波根綾乃に大志さんが歌詞を提供した、あの名曲です。
浦さんの鍵盤も大好きだけど、浦さんの演奏するサックスも素敵なんですよねぇ...。
なんていうか絶妙なんですよね、歌を邪魔せず、だけどすごく存在感があって、それこそバランスがいいんでしょうね。
そして、何より大志さんの音楽の世界をちゃんと理解して、引き出してくれてる人なんだろうなぁ。
そんな事を改めて感じさせてくれる演奏でした。
今夜の「大きな風」は力強さはあるけれど、子守唄のようにとても優しい安心感のある歌声でした。
とっても素敵な時間が流れていましたよ。

一部が終わると同時に大慌てでステージに現れて、セッティングを開始する大渡亮さん。
予定通り、二部からの演奏には間に合いそうです。
15分程の休憩の後、20時30分過ぎに、大志さん、亮さん、浦さんの3人がステージ上に現れました。
各々のチューニングが終わると、メンバー紹介をしてから
大志さんの小さなカウントでしっとりと始まった二部最初の曲は「Swallow and Blue」
サビは亮さんも一緒にハモリます。今日の亮さんのハモリは存在感があるかも。
だけど、それよりも今日の「Swallow and Blue」を歌う大志さんの歌声はとっても甘いです。この歌声が大好き...。

「改めまして大渡亮さんです!」っと二部から登場した亮さんを再び紹介する大志さん。
そして、MCはすっかり亮さんのペースで進んで行きます。
その後軽快な演奏で始まった10曲目は「ハレー彗星が降った年」
CDの音源からそのまま飛び出した様な、走り出すような浦さんの鍵盤のメロディー。
会場からは自然と手拍子も...。
キラキラした音の世界がプラッサオンゼのお店を包み込みました。

その後リズミカルに始まった11曲目は「真夜中のコール」
ここではお馴染みの亮さんのギターソロもあったかな...。
お店の中ではまるで水面の上を跳ねまわる魚の様な音の粒子達で溢れていました。
やっぱり、浦さんマジックもあるんだろうなぁ。

ここではプラッサオンゼの食事メニューの話題などで盛り上がっていました。
ちなみに大志さんお薦めのステーキはもうだいぶ前(去年?)にメニューから姿を消していましたよ。
話しが一段落していつもより重々しいギターの演奏で始まったのは、おなじみの曲「ミサヲ」
今回は少しアレンジを変えて来たみたいです。歌い始めからずっと亮さんも一緒にハモリます。
こうやって「ミサヲ」も少しずつ変化していくんですねぇ。
ギターも歌声も、亮さんの存在感をすごく感じるアレンジになっていた気がします。
「ミサヲ」は大志さんと亮さん2人の為の曲って気がするから、いいと思いますよ。
とってもかっこいい演奏だったと思います。

「次に歌う曲はちょっと長い曲ですが...。」そう言って歌ってくれた曲は「Sitting alone」
一人で歌う「Sitting alone」とは違って、浦さんの鍵盤と亮さんのギターが入ったこの曲は
また違った世界をみせてくれました。すごく幅が広がった気がします。
聴けなかった人に説明するならば、前半は「Don't worry」のような優しい世界、
後半になるにつれて「ミサヲ」のような力強さを持った世界。そんな演奏でした。
でも、この曲はアレンジ次第でこれからも変わって行きそうですよね。
そういえば、この曲は途中浦さんが目をつぶって、大志さんの歌詞に耳を傾けていた姿が印象的でした。

「次は亮が歌います。」と大志さんが言うと、
「それでは久しぶりにこの曲を歌います。」と亮さんが続けて、すぐに演奏を始めました。
そんなわけで、14曲目は亮さんの歌声で、ボブ・マーリーのカバー「Redemption Song」を歌ってくれました。
この曲は前にも亮さんが唄会で歌ってくれた事があるけれど、
今回は浦さんのソプラノサックスの演奏が加わって、少し新鮮に感じました。
ギターだけの演奏の時よりも、すごく爽やかだったかも?!

二部でも洋楽のカバーを歌うようです。
「みんな知ってるはずなので歌って下さい。」そんな感じの事を言って、大志さんのカウントと共に
流れるような軽快な演奏で始まった15曲目はA-haのカバーで「Take On Me」
この曲は浦さんの鍵盤ソロが見どころだったかも知れません。
歌い終わると、「この曲アホみたいにキーが低いのと高いのが混ざってて大変なんだ!」と大志さん。
でも、そんな苦労は歌ってる最中感じませんでした。
むしろ、そんな曲を歌いこなすのが楽しそうに見えましたよ。

「Take On Me」を歌い終わると、刻むようなリズムのギター演奏と共に
勢いそのままに16曲目の「A Silly Lovesong」へ突入。
テンポよく流れていくちょっぴり早口な歌詞はいつ聴いても心地良い。
あっという間に駆け抜けていく感じで、気づいたら次がラストの曲とのこと。

ここで再び大友さんがステージへ戻ってきました。
先ほど座って歌っていた席は、今は亮さんが座っているので、浦さんの鍵盤の前(大志さんの隣)
にマイクを手に持ち立ったまま歌う様子です。
そんなわけで、大友さんも交えて今日のメンバー全員で演奏するラストの曲は「B-Love」
大志さんと大友さんが交互に歌っていきます。
途中には跳ねるような浦さんに演奏にのせて、亮さんのギターソロも...。
今回もこの曲ではコール&レスポンスをする様子。
男女に別れてお客さんも歌声をハモらせていきます。
途中、客席に観に来ていたDiana∽Dianaのドラム、合原晋平さんも歌わせられたりしてましたね。
そんな風にあっという間に本編が終了。
大志さんが今日のゲストの3人を再び紹介してから、ステージを降りました。

そして、今日もアンコールにこたえてすぐに登場。
ここでは、大志さん、亮さん、浦さんの3人での登場です。
「秋仕様の曲を探していたら、まったく間逆の季節の歌が出てきちゃったのですが、
それはもう気にせずに、この曲を聴いて下さい。」
そう大志さんが言って、静かに歌い始めたアンコール曲は「十九の春」でした。
カバー曲の中では割と歌われる頻度の高いこの曲ですが、
アンコールでこの曲が歌われるとは思ってなかったので、ちょっぴり意外でした。
この日も大志さんは気持ち良さそうにこの曲を歌い上げていましたよ。

「あと一曲歌ったら今日はおしまいです。」
そう言ってから再び大友さんをステージへ呼び込む大志さん。
「このライブはこの曲を歌ったら終演ということになっています。
僕のライブの予定は11月のどこかでまたプラッサオンゼでやると思いますので、
また遊びに来て下さい。」と大志さん。
その後に、大友さんがふと思い出した様に、
11月23日のミサイルイノベーションのLamamaでのツーマンライブの前座に
Diana∽Dianaが出るという告知を追加で話していました。
そんな告知も終わると、「今日はどうもありがとうございました。」と大志さんが言って、
同時にいつもの曲、「Smile」の演奏がゆっくりと始まりました。
大志さんはいつもと変わらぬ歌声で、大友さんはとても甘く歌い上げます。
今日の「Smile」も優しい時間をプラッサオンゼのお店に残して、唄会の幕は閉じました。

今までの唄会よりも比較的曲数は少ない今回のライブでしたが、
その内容はそんな事も気にならないくらい、充実したものだった気がします。
本当に素敵な唄会でした。私のまわりでも「今日の唄会は本当に良かった。」
そんな声がいくつも聞こえて来ていましたよ。
それから今回の写真はお友達が撮ったものを使用させて頂いてます。いつもありがとう!
そんな今回の唄会の曲順は以下の通りです。



曲順

1 .ラムネ色の雨の朝
2 .午後の自転車
3 .All because of summer
4 .一番早い列車
5 .Nothing Compares 2 U (Prince)
6 .Shatter
7 .あの夏はここに生きてる(Diana∽Diana)sing by 大友昌憲
8 .大きな風

- 休憩 -

9 .Swallow and Blue
10.ハレー彗星が降った年
11.真夜中のコール
12.ミサヲ
13.Sitting alone
14.Redemption Song(Bob Marley)sing by 大渡亮
15.Take On Me(A-ha)
16.A Silly Lovesong
17.B-Love

- アンコール -

18.十九の春(朝崎郁恵)
19.Smile




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