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- 片岡大志 唄会 -

~2008.4.19 雲州堂~





大阪の南森町の裏路地にひっそりと佇む雲州堂。
そろばん屋さんの蔵を改造したスペースという事もあり、歴史を感じさせる味わいのある建物です。
客席には椅子が左右に数列ずつ置かれ、空いたスペースには立ち見のお客さんが大勢...。
18時30分を少し過ぎたあたりで、片岡大志さんが2階の控え室から降りて来てステージに現れました。
このステージかなりの高さがあります。客席からは見上げるといった雰囲気です。
グレーの長袖に白のTシャツ、そしてブルージーンズ姿の大志さん。
いつものヤイリのギターを抱えて、すぐに弾き始めた一曲目は「Swallow and Blue」でした。
建物だけじゃなく、音までもが味のある響き。良くも悪くも尖がらずにまんまるくなった音色。
積み重ねられた歴史までもが溶け出して、その音色に一緒に混ざり合っていくような響きでした。
そんな中で淡々と、だけど力強く、大志さんは「Swallow and Blue」を歌い上げてくれました。
唄会の始まりが好きな曲だったりすると、やっぱり嬉しいものです。

「どうぞ、こんばんは。片岡大志です!」歌い終わると挨拶を始める大志さん。
その後、ここ雲州堂の説明などを少しした後に、
「今日はいろいろとゲストが来てくれてます。今日一人目のゲストは大渡亮!」
そう言って、大志さんは亮さんをステージに呼び込みました。
亮さんは赤いチェックのシャツにブルージーンズ。そしてミサイルイノベーションのリストバンド。
いつも通り2人とも呑みながらのステージです。

「春ということで...。」そう言って演奏してくれた2曲目は「新品の日々」
新品の日々と言えば、曲中に出てくるのが「つつじ」の花なんですけど...。
ついに咲き始めましたね! 本当にここ数日の出来事だと思います。
まだ満開ではないけれど、半分くらいの「つつじ」が花を開き始めていました。
もし晴れたら今週末にでも、「新品の日々」の曲と共にお散歩してみるのも良いかも知れませんね。
ちなみにこの曲は亮さんのギターと共に大志さんが一人で歌っていました。

ギターのチューニングをした後、「ハレー彗星が降った年は僕は高校生くらいだったと思うんですけど。」
そんな話を大志さんが始めました。1986年かぁ...。私は当時小学生でした。
そう考えるとなんだか年の差を感じちゃいますねぇ。
そんなわけで3曲目は春シリーズそのままに「ハレー彗星が降った年」を聴かせてくれました。
確かこの曲は出だしで亮さんがカポの位置を間違えてて、慌てて弾きなおしたんじゃなかったかな?!
跳ねるようなリズムで2人でギターを弾きながら、軽やかに歌い進める大志さん。
私は「Swallow and Blue」・「新品の日々」・「ハレー彗星が降った年」の3曲だけですでに満足。
好きな曲ばかりが最初から聴けて嬉しかったです。
でも、それって私が春らしい曲が好きってことなのかなぁ?
だけど、春を感じさせてくれる曲って前を向ける曲が多いからいいですよネ!

「南森町と言えばカレーラーメンなんですけど...。」
っとラーメンマニアの大志さんは今回もラーメン話しを嬉しそうに話しています。
そこから話が転々とした後、今回もポリスの話しに。前回のプラッサオンゼでのMC同様、
大志さんがポリスのライブに行けなくて悔しかったという話題です。
そしてもちろんここで歌ってくれたのは、ポリスのカバーで「Every Breath You Take」
ハリのある歌声で今回も気持ち良く聴かせてくれました。
でも、雲州堂さんの客席の照明は演奏中かなり暗いですよねぇ。
オレンジ色の灯かりはあるんですけど、それがまた眠気を誘う温もりのあるカラーなんですよ。
おかげで、何度か瞼が重く...。歌声と共に少し睡魔に襲われちゃいました。でも、寝てないですよ!

そしてお次もプラッサオンゼと同様に、亮さんがボブ・マーリーをカバーして歌ってくれました。
曲名はもちろん「Waiting In Vain」
「ボブ・マーリーの歌には男ながら、悲しさ・優しさ・すべて人間の暖かいものが
詰まってるような気がして、特にこの曲が大好きです。」
そんな亮さんの解説がちょっぴり印象深かったです。
でも、私は逆に亮さんの歌声にもそんなものを感じたりします。
暖かい歌を亮さんは聴かせてくれました。

そして、ここからは2人目のゲストということで、奥久保香菜ちゃんが登場です。
香菜ちゃんは前回の京都拾得の唄会でもゲストで出てパーカッションを演奏してたんですけど、
私はその時の拾得には行けなかったので、香菜ちゃんを見るのは今回が初めて!
黒いワンピースにジーンズの重ね着姿で、頭のてっぺんの髪をピヨンと結んだ、
なんだか愛嬌のある女の子。
そんな、奥久保香菜ちゃんを交えての6曲目の演奏は「真夜中のコール」
ここでは、軽やかな亮さんのギターソロも...。 客席からは手拍子もおこってました。
やっぱり、パーカッションが入ると少しノリも良くなるのかも知れませんね。

そして、間を挟まずにすぐに次の演奏を始める大志さん。
そのままの勢いで演奏してくれた7曲目は「Beautiful view」
気のせいかなぁ? いつもより少しだけスローテンポに聞こえたのは...。
この曲では亮さんも一緒にハモリます。そのハモリがこの曲にはすごくあっています。
やっぱりこの曲はかっこいいネ!

「ここで2人には一旦休憩して頂いて、もう一曲僕が歌ったら休憩します。」
そんな感じのことを大志さんが言うと、亮さんと香菜ちゃんはステージから降りていきました。
最近では、一人になるとこの曲を歌うというのが定番になっている気がします。
一部最後の8曲目に大志さんが歌ってくれた曲はもちろん「Sitting alone」でした。
この曲もだいぶ聴き慣れてきた気がします。
だけど今回は、たまたまなのか・考えての事なのかはわからないけれど、
途中の「見る 見ない 見せる 見せない」の部分で一音一音ギターの音を抑えながら弾いていたので、
そのせいかその部分の歌声がすごく耳に残って印象深かったです。
個人的にはずっとアルペジオでの演奏よりも、こっちの方が好きかも...。

そんな感じで一部の演奏は終了しました。8曲ってちょっぴり少なくも感じるけど仕方ないのかな?!
ちなみにこの時点で19時30分過ぎ。ちょうど1時間くらい歌ってたのかも知れませんね。
そして15分程の休憩を挟むと再び大志さんが一人でステージに登場しました。
そして歌い出した二部最初の曲は「恋」
この辺は、前回のプラッサオンゼと同じ構成なのかも知れませんね。
だけど、今回はTOYONOさんがいないので、大志さん一人で歌う「恋」を聴くことが出来ました。
誰かと一緒に歌う「恋」もいいけれど、やっぱり私は大志さんが一人で歌うこの曲が一番好き。

そして、今回も「恋」を歌い終わるとすぐに亮さんを呼び込む大志さん。
ここではしばらくの間、亮さんと大志さんの昔話を話していました。
話しが落ち着いて2人でギターを奏で始めた10曲目はお馴染みの曲「ミサヲ」
今回も変わらず勢いのある「ミサヲ」を2人で聴かせてくれました。

ここでは、雲州堂がそろばん屋さんだったこともあり、亮さんの小学生時代のそろばんの思い出話が。
そろばんのテストで、暗算ではわかる答えでも、そろばんでわからない答えは書きたくなくて、
結果が最悪だったというお話し。でも、たぶん私もそちらのタイプだろうなぁ...。
そしてそんなMCとは関係なく、お題目曲は東京のリベンジということで、
シンディ・ローパーの「Time After Time」を2人で歌ってくれました。
リベンジってことだったけど、何故だろう? ココロに響いたのは東京で聴いた「Time After Time」。
今回は何かが違ったんだよねぇ。それは目に見えないものなのかも知れないけど。
是非、また違う機会にも歌って欲しいです。

そしてここからは、ZILcoNIAの植田健一さんがゲストでギターとして登場。
「ビール飲んで歌えるのは上手い人の特権なんです。オレは出来ません!」
っと一所懸命ビールを断る植田さんに、ビールを飲ませようとする大志さん。
乾杯して少し口に含むと「舐めただけじゃん!」っと大志さんの鋭い突っ込み。
なんとなく、そんなやりとりだけを見ても、植田さんはいじられキャラの様です。
そんな植田さんも交えての12曲目は「Shatter」です。
ギター3本で奏でる「Shatter」。これはこれで素敵だと思いました。

そして、ふたたび奥久保香菜ちゃんがステージに登場。
植田さんが香菜ちゃんにセットリストが変わったよと耳打ちしていました。
だけどどう変わったんでしょうねぇ?ちょっぴり気になります。
ちなみにそんな4人揃っての13曲目は「遊びに行こうよ」でした。
パーカッションが入った演奏にはもってこいの曲かも知れませんね!
会場からも自然と手拍子が沸き起こります。
途中で大志さんが「健ちゃん!」っと叫ぶと植田さんがギターソロを。
引き続き「リョウ!リョウ!リョウ!」っと大志さんが叫ぶと亮さんもギターソロを演奏。
でも、せっかく女の子が居るんだから、香菜ちゃんがハモれればサイコーだったのにぃ。
っと、ちょっぴり思ってしまいました。この曲はやっぱり女の子のイメージが強いです。

「遊びに行こうよ」の勢いはそのままに亮さんの掛け声で演奏が始まったのは、
亮さんのバンド、ミサイルイノベーションの曲で「モロヘイヤダンディ」
もちろん、歌うのは亮さんです! この曲はギターが特にかっこよかったなぁ。
それから再び「健ちゃん!」の大志さんの掛け声と共にギターソロを演奏する植田さん、
しかしここでは途中で演奏を辞めちゃって、ギターソロは苦手なんだみたいな事を叫んでたのが
会場の笑いを誘って面白かったです。そして、そのまま今度は植田さんが大志さんに
ギターソロを振ってました。そつなく弾きこなすと、今度は亮さんにギターソロを振る大志さん。
そんな風にみんなが順番にギターを演奏していき、会場も盛り上がっていました。

ここでいきなりリズミカルなギターを弾きながら大志さんが、
「適当なお題目を与えるとラップをするらしいです。」っと植田さんに振ります。
植田さんはそれに答えようと、一生懸命歌ってるんだけどハチャメチャで、
会場からは「かわいい♪」なんて歓声もあがっていました。
やっばり、植田さんはいじられキャラなんですねぇ。
いじられると、それに真面目に答えちゃうところが、かわいらしくて好かれるのかも知れません。

そんな植田さんのラップの後、そのまま演奏してくれたのは、15曲目の「Slapstick Blues」
とっても早口で軽快な心地良さのあるこの曲は、香菜ちゃんのパーカッションもとても似合う曲。
ギターが3人もいると誰がどこを弾いてるかなんて、注意しなければわからないけれど、
でもこの曲もギターの演奏がかっこよかったなぁ。 大志さんの歌声ももちろんネ!
しっとりとした大志さんの曲も大好きだけど、私は対象的なこういう曲もすごく好きです。

拍手が鳴り終わると同時に「Life goes on」の演奏が始まりました。
今回は「tru tru tru」とコール&レスポンスをする大志さん。
細かい事を言うならば「星を眺めてたんだよ」って歌詞が「星を数えてたんだよ」って...。
でも、数えてたっていうのもいいかもネ!でも、それじゃぁ「ミサヲ」か?!
なんだか、勢いのある曲なのであっという間に終わってしまって、
ここでメンバーは頭を下げながらステージから降りていきました。
もう、本編終了なのですね。なんだかすごく早く感じてしまいます。

そして、客席からのアンコールの拍手に答えて、少しすると再びメンバー全員がステージ上へ。
4人でアンコールで演奏してくれた曲は「B-Love」でした。
「心の真ん中に... リョウ!リョウ! カモーン リョウ!」って叫んでた大志さんの掛け声が
なんだかすごく印象に残っています。
この曲では、男女に別れてのコール&レスポンスも...。

「素敵なゲストが来てるので...。」と言って、いつもなら一人もしくは二人で演奏する
ラストの曲「Smile」を今回は4人で演奏してくれました。
なんだかとっても暖かい、ぬくもりを感じる「Smile」の演奏でした。
そういえば、ピックを口にくわえながらずっと演奏していた植田さんの姿も何故か印象に残ってます。
そういうちょっとした姿が、かわいらしいですよね。
でも、大志さんも植田さんに負けず劣らずかわいらしい部分を沢山持ってる人ですよね。
何歳になっても、そういう部分ってずっと持ち続けて欲しい気がします。
なんだか話がずれちゃいましたが、今回の「Smile」は本当に良かったです。素敵な締めくくりでした。

そんな雲州堂の唄会を一言で表すならば「ぬくもり」かな?!
暖かさを感じる空間と音楽がそこにはありました。
そして今回の曲順は以下の通りです。


曲順

1 .Swallow and Blue
2 .新品の日々
3 .ハレー彗星が降った年
4 .Every Breath You Take (The Police)
5 .Waiting In Vain(Bob Marley)sing by 大渡亮
6 .真夜中のコール
7 .Beautiful view
8 .Sitting alone

- 休憩 -

9 .恋
10.ミサヲ
11.Time After Time(Cyndi Lauper)
12.Shatter
13.遊びに行こうよ
14.モロヘイヤダンディ(ミサイルイノベーション)sing by 大渡亮
15.Slapstick Blues
16.Life goes on

- アンコール -

17.B-Love
18.Smile




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