例年よりも暖かい日差しが降り注ぐ春先の日曜日、
いつものお店プラッサオンゼで、今回も片岡大志さんの唄会が開かれました。
私が表参道の駅に到着したのは、すでに開場時間の18時を過ぎた頃。
路地裏のBarでは日が傾いても暖かいので、オープンテラスでお酒を飲む人々。
そんな光景を片目に、少し息を切らしながらお店へと向かいました。
ソファに座り少し落ち着くと、いつもの見慣れた光景に、
まるでお家に帰って来たかのような感覚に陥り、すっかりリラックス。
体の力も抜けて、開演前だというのにほんの少しのお酒でふわふわと夢見心地。
そういえば、お店の中ではずっとポリスの映像と音楽が流れてたっけ...。
開演時間の19時を20分位過ぎたあたりで、譜面を片手に
片岡大志さんが一人ステージに登場しました。
アメリカンな柄のTシャツにブルージーンズと赤い革靴姿で、
変わらないヤイリのエレアコを抱え、まずはいつも通りのチューニング。
しかし、ここでギターの音が出ないハプニングが...。
慌てて大渡亮さんを呼び込んで、2人で試行錯誤。
結局シールドを交換したりして音は無事に出るようになったのかな?!
ふわふわしてた私はなんとなくそんな光景を眺めてただけなので、
細かいことなんて覚えてないんだけど。
「こんばんは。よろしくお願いします。」そう言いながらギターを
ポロポロと弾き始める大志さん。
そして口を開いて歌い始めた1曲目は「三百六十度光と影」。
始まりということもあって、緊張してるのか? 少し探りながら歌ってる感じ。
だけど、暖かいメロディーは会場を暖めるにはちょうど良い温度。
今回は「長く伸びてとけていく影に気付いた」って歌詞を、
「長く伸びてとけていく... 願いをかけた」って歌ってて、
1番と2番の詞がごっちゃになってるなってちょっと笑っちゃった。
その後ももう一度Aメロを繰り返し歌ってたっけ、1番と2番の詞を半分ずつ。
そんな自由な感じが、大志さんらしいライブだなって感じるんだけどね。
「今日も楽しいゲストを交えて、最後まで春うららかな感じでやっていこうかと思いますが...」
そんな挨拶の後すぐに歌い始めた2曲目は「Swallow and Blue」。
暖かい温度はそのままに、会場には優しい歌声が響きます。
このメロディーと歌声を聴くと、不思議と安心します。
でも、いつもと比べちゃうと、まだ本調子の歌声じゃなかったかも知れません。
決して調子が悪いってわけじゃないけど、まだ声が温まりきってない感じ...。
だけど、「Swallow and Blue」は何度聴いても好きな曲。
個人的には、初めて大志さんの曲を聴く人には一番最初に聴いてみて欲しい、
そんな曲かも知れませんね。大志さんの世界観が伝わりやすい曲だと思います。
懐かしい人が今日は来ていたみたいで、そのリクエストに答えて
ここで歌ってくれた曲は「十二月の雨」。
私もすっごく大好きな曲だけど、やっぱりこの曲を聴くと涙腺がゆるくなってしまう。
涙こそ流さなかったけれど、ちょっぴりうるうるしちゃいました。
聴きたいけど、聴きたくない曲。そんな矛盾した感情が沸く曲だったりします。
「さよならが早いのか遅いのかそれだけだもの」本当にそうだよね...。
ここで、大渡亮さんがステージに登場。
ブラウン系でまとめた服装にグリーンのTシャツ、そして皮の帽子姿の亮さん。
相変わらず饒舌なおしゃべりで会場を和ませた後は、
ギターを弾きながらサビではハモリつつ、大志さんと一緒に
4曲目の「Shatter」を聴かせてくれました。
繰り返し・繰り返し歌ってきた曲。この曲はさすがに2人の息もピッタリ。
数え切れない程この曲は聴いてきたはずなのに、
今更ながらこの曲を前より少し好きになれたのは、何故だろう...。
「Shatter」のタイトルの意味をなんとなく考えてました。
春らしい曲ということで...、
「春先とかにこの歌を歌いたくて作った曲があるんですけど。」
そう言ってリズミカルなギターと共に歌ってくれた5曲目は「ハレー彗星が降った年」。
会場からは手拍子もおこっていました。
「間違いさがしは止めにしよう 止めにしよう」そう繰り返し歌ってたのが印象的。
ものすごく明るい、会場に春を呼びこむような歌声を大志さんは聴かせてくれました。
普段ヒコーキ雲をみつけると何故か嬉しくなってはしゃいじゃうのは、
きっとこの曲の影響もあるんだろうなぁ...。
「あっという間にしたくをしたら 何回でも新しい夢を見ようよ」
そんな歌詞に背中を押される、心が前を向ける一曲かも知れません。
ちなみにハレー彗星が降った年は1986年、私は小学生だったなぁ。
子供ながらに世間ではものすごい話題になっていたのを今でも覚えています。
目を真っ赤にさせた亮さんが、MCでは花粉症の話しなどをした後、
春っぽい曲シリーズということで、続いては「新品の日々」を歌ってくれました。
この頃にはすっかり声も温まって、いつもと変わらない素敵な歌声を聴かせてくれました。
「ハレー彗星が降った年」同様、この曲も聴いてるだけで前向きになれるような曲。
春ってきっとそういう季節なんでしょうね。
キラキラした音符が会場を染めていました。
メロディー1つで会場の景色が変わっていく音楽ってやっぱり楽しいですね。
「ちなみにこの歌詞の中で呼びもしないのに部屋にやってきて
ビール飲んでたのは亮ですねぇ。」なんて、歌い終わった大志さんが話していました。
ここでは、亮さんが歌うことに...。
亮さんの尊敬するボブ・マーリーの曲「Waiting In Vain」をここでは歌ってくれました。
サビでは大志さんもハモリます。2人のハモリがとっても綺麗だったなぁ。
メロディーもとっても綺麗な曲です。
亮さんの暖かい歌声もこの曲にすごくはまっていました。
春っぽい曲と話していましたが、確かに春の日差しの下で聴きたくなる曲かも知れませんね。
ただ、歌詞はいつまでも届かず待ち続ける恋心を歌ってるのかな?!
そしてここではカバー曲が続きます。
前にも2人で歌ってくれたことのある、ローリング・ストーンズの「Ruby Tuesday」を
今回も変わらない2人の素敵な歌声で聴かせてくれました。
だけどこの曲を聴くとやっぱり「ハミング」を思い出しちゃう。
本当に最近歌ってくれないよねこの曲。
たまには聴いてみたいなぁ...。
「Ruby Tuesday」を歌い終わると、亮さんは一旦退場。
ステージに一人残った大志さんは、一部の最後に今回も「Sitting alone」を歌ってくれました。
甘い歌声で優しく大切にこの曲を歌う大志さん。
静かに流れるそのメロディーにそっと耳を傾けていました。
一時間程で終わった一部。20分程度の休憩を挟み、再び大志さんがステージへ現れました。
ここでは会場に到着したばかりの飛び入りゲスト、TOYONOさんをステージに呼び込みました。
コートとカバンをさげた姿のまま、大志さんの隣の椅子に腰をおろすTOYONOさん。
マイクスタンドからマイクをはずし、いつものように手に持つと、
大志さんと一緒にここでは「恋」を歌ってくれました。
TOYONOさんと2人の時は必ずこの曲が歌われます。
でもこの曲、逆に大志さんがサビをハモってみたらどうなるんでしょう?!
ちょっぴりそんな「恋」も聴いてみたくなりました。
飛び入りゲストのTOYONOさんはここでステージを降りて、
入れ替わりに再び亮さんがステージに戻ってきました。
そして、大志さんと亮さんの定番曲「ミサヲ」が11曲目に歌われました。
正直言うと、この曲はライブで何度も聴いてるので、
昔みたいな聴けた喜びみたいな気持ちは薄れちゃってるんだけど、
でも、いつまでも変わらない安心感みたいなものがそこにはあります。
きっと何歳になっても、これから先も2人はこの歌を歌い続けてくれるんだろうなぁ...。
ここでは3月29日(土)に吉祥寺プラネットKで行われる、ライブイベント
「オナカマ着弾 vol.4」の告知をしていました。
今回は繋ぎで大志さんと亮さんがDJにも挑戦するというのですが、どうなるんでしょうねぇ?
それからカクテルには「青すぎるライチ」も販売されるとのこと。
「青すぎるブルー」と「タピオカライチ」にひっかけたカクテルなんでしょうけど、
確かに大志さんのイメージカラーってブルーだよね!
ここで再び大志さんのギターの音が出なくなるハプニングがあったものの、
すぐに解決して、12曲目には「Beautiful view」を歌ってくれました。
やっぱり亮さんと2人で演奏する時、この曲はとっても爽やかになるよね。
でも、そうなると歌詞もちょっぴり軽く聴こえて流れちゃうかも。
まぁ、でもこのノリは春らしい今日の唄会にはピッタリなのかもね。
ここでは2月のポリスの来日コンサートに行けなかった悔しさを、
大志さんが溜め息交じりに話していました。
それに対して、見に行けた亮さんは嬉しそうに話をしています。
「ちょっとコンビネーション悪いかも知れないね。」なんて大志さんつぶやきながら、
13曲目にはポリスの「Every Breath You Take」を歌ってくれました。
余談ですが、ポリスが結成されたのって1977年なんですね。
私がちょうどうまれた年なんだなぁってふと思っちゃいました。
そういえば、先ほど亮さんが歌ってた、「Waiting In Vain」も1977年の曲みたいですね。
そんな事を思うと感慨深いですよね。
それから、「歌詞の内容が結構すごいんだよね、割とストーキング的な感じだよね。」
なんて歌い終わった大志さん言ってましたが、
せっかく綺麗な曲を歌った後にそんな事を言わなくても...。でも、確かにね...。(笑)
お次は亮さんのバンド、ミサイルイノベーションの曲を亮さん自身が歌ってくれました。
歌ってくれた曲は「鮮やかな花」。
いつも大志さんはこの曲の2番のAメロを歌うんだけど、
私、この曲を歌う大志さんの歌声結構好きなんだよね。
ものすごく大志さんの歌声にはまる曲だと思います。
今度は是非カバーとして、大志さん一人でも歌ってみて欲しいなぁ。
現実的ではないけれど、一度聴いてみたいです!
そして、ここからはもう一人のゲスト、ヨースケ@HOMEさんもステージに登場です。
ヨースケ@HOMEさんが大志さんのライブにゲストで出るのは初めてです。
大志さんの向かって右側の椅子に腰をおろしました。
ちなみにヨースケ@HOMEさんは、ブルーのニット帽にグリーンのスニーカー、
最初は上着を着てたのですが、暑くなって白いTシャツ一枚に途中からなっていました。
「最初はセッションってことで...。」と大志さん。
ヨースケ@HOMEさんの格好良いブルースハープにあわせて、
歌ってくれた15曲目は「Slapstick Blues」。
一番最初で書いた様に、今日の私はふわふわしてたのですが、
この曲が始まったとたん、私の頭にはスイッチがはいったみたいです。
簡単に言えば、一気に目が覚めたって感じ?(笑)
アップテンポな大志さんの曲の中で、私は特に好きなメロディーかも知れません。
だって、やっぱりかっこいいもん!!
そんなかっこいいこの曲にヨースケ@HOMEさんのブルースハープが重なると、
本当にサイコーです!ヤバイです!
今日一番に私の心をグッっと掴んだ曲でしたね。
大志さんの歌声も力強くてかっこよかったぁ~♪
しかし、曲が終わって3人で一斉にギターのチューニングをしてる光景もすごいですね。
でも、ちょっと笑ってしまったのは、ヨースケ@HOMEさんがピックを弦にさしたのを
忘れたままチューニングしてた事。
会場で見てた本多さんが「ピックが!!」って後ろで騒いでたのがおかしかったです。
「あぁ~、やっと気づいてくれたぁ。あのままチューニングしてたら
いつまで経ってもチューニングが合わないままだったよ。」
そんな事を私の後ろで話してるのが聞こえて、思わず笑っちゃいました。
そんなおちゃめなヨースケ@HOMEさんが16曲目では自身の曲、
「カラフルライフ」を歌ってくれました。
まず最初にヨースケ@HOMEさんはボイスパーカッションをその場で
サンプリングして重ねていく作業をしていました。
そのボイスパーカッションをループさせてそのまま会場に流しながら、
先にコール&レスポンスの練習をした後、ヨースケ@HOMEさんは歌い始めました。
「カラフルライフ」はとてもハッピーな曲です。
会場の空気も一気に暖かくなりました。
そしてここでのMCではヨースケ@HOMEさんが、ここプラッサオンゼと同じ年だと言う話題に。
ちなみに、ヨースケ@HOMEさんは1982年うまれとのこと。
う~ん、若いっていいですねぇ...。
そしてお次は、ヨースケ@HOMEさんの新曲を披露してくれました。
東京-沖縄間の自転車の旅の途中で思い浮かんだ曲らしいです。
タイトルは「パノラマ」。
この曲も「カラフルライフ」同様、とってもハッピーな曲。
音楽を楽しむ。まさにそんな感じの曲です。
ヨースケ@HOMEさんの曲の世界は、人を幸せにしてくれる力があるかも知れません。
でも、実は一番楽しそうだったのは大志さんかも(笑)
大志さんが一番、ヨースケ@HOMEさんの曲でハッピーになってる様に見えました。
だけど、そんな姿を見てるのも、私としてはまた楽しかったりして...。
「ヨースケくんこのまま残ってハーモニカ吹いていけば?」と大志さん。
そして、話しの流れで3人ともビールを頼んでました。
少しの間MCをした後、大志さんが歌ってくれた18曲目は「真夜中のコール」。
亮さんのぬくもりのあるギターソロに続いて、
今度はヨースケ@HOMEさんのブルースハープのソロも...。
ハープがちょっと入るだけでも、曲がより一層華やかになりますね。
ちなみにヨースケ@HOMEさんの座りながら両足でリズムをとる姿が印象的でした。
ちょっとした打ち合わせの後、歌ってくれた19曲目は「風の吹かない日でも船は出したい」。
この曲もとってもハッピーになれる曲です。
そして、ハープの音色もすごくマッチする曲。
「考えすぎの帽子を脱いだら 本当の世界って簡単なのに」
いっつもあれこれ考えすぎてしまう私にはこの歌詞が心に残ります。
だけど、この曲もライブではもっと聴きたい曲の1つ。
だから聴けて嬉しかったんだけどね...。
「いいねぇ~楽しいねぇ~♪」歌い終わった大志さんの一言。
ここでは先ほどヨースケ@HOMEさんが「カラフルライフ」でもやっていた、
ボイスパーカッションのサンプリング・ループを大志さんがお願いします。
でも、最初は音が跳ねてしまったりしてやり直したり...。
大志さんのお手本をヨースケ@HOMEさんが真似しながら試行錯誤していました。
そんな20曲目はボイスパーカッションがとっても似合う、ノリの良い曲「B-Love」。
この曲って後半どんどん転調していくんだけど、
転調するたびに、Keyを変える為次々とハープを持ち変えていく
ヨースケ@HOMEさんの姿がとってもあわただしそうで、
ちょっぴりかわいそうなんだけど、見てるとなんだかおもしろくって...。
それと、コール&レスポンスでは今回も客席にいた本多さんが
ロックでナイスな歌声を聴かせてくれました。
それにしても本多さん、本当にすごい声量だなぁ、めちゃくちゃかっこいいんだけど。
「B-Love」が歌い終わると、ヨースケ@HOMEさんはステージから退場。
「そういうわけでお別れの時間がやってきました。」と大志さん。
4月の唄会の予定もここで発表。
次回のプラッサオンゼでの唄会は「4月の20...、23日の土曜日に」なんて言ってましたが、
あれれ?23日は水曜日(笑)土曜日ってことは4月26日なのかなぁ?
土曜日で20がつく日付はその日しかないものね...。
まぁ、でもそのうちにきっと告知もされる事でしょう。
それから4月19日(土)は大阪の雲州堂でも唄会が。
ゲストはまだ未定の様ですが、今日出演したTOYONOさんもヨースケ@HOMEさんも
翌日が大阪でライブとの事なので、もしかしたら大阪もにぎやかになるのかな?
告知が終わるとラストのいつもの曲「Smile」を、亮さんのギターと共に歌ってくれました。
今日の唄会も、もう終わってしまうんだなぁ...。
そんな風に思いながら、変わらず優しいその歌声に耳を傾けていました。
しかし、しかし、拍手からそのまま会場はアンコールの手拍子に(笑)
これは予想外の出来事。
「じゃぁ、あと一曲だけ。あっ!ヨースケKeyAだよ!」
そんな大志さんの言葉に慌ててステージに戻ってきて、再びハープを演奏するヨースケ@HOMEさん。
そんなわけで、アンコールで大志さんが最後に歌ってくれたのは「青すぎるブルー」でした。
オマカマ着弾でもカクテル「青すぎるライチ」にひっかけて、やっぱりこの曲は歌うのかなぁ?(笑)
だけど、「Smile」で終わると思ってただけに、このアンコールはサプライズって感じで、
正直嬉しかったです。会場も盛り上がってましたよ。
そんな感じに楽しく今回の唄会は幕を閉じました。
「Smile」でしっとり終わる唄会もいいけれど、こういう終わり方もまた良いものですね。
春らしく、そしてハッピーな雰囲気だった、今回の唄会の曲順は以下の通りです。
曲順
1 .三百六十度光と影
2 .Swallow and Blue
3 .十二月の雨
4 .Shatter
5 .ハレー彗星が降った年
6 .新品の日々
7 .Waiting In Vain(Bob Marley)sing by 大渡亮
8 .Ruby Tuesday (The Rolling Stones)
9 .Sitting alone
- 休憩 -
10.恋
11.ミサヲ
12.Beautiful view
13.Every Breath You Take (The Police)
14.鮮やかな花(ミサイルイノベーション)sing by 大渡亮
15.Slapstick Blues
16.カラフルライフ(ヨースケ@HOME)sing by ヨースケ@HOME
17.パノラマ(ヨースケ@HOME)sing by ヨースケ@HOME
18.真夜中のコール
19.風の吹かない日でも船は出したい
20.B-Love
21.Smile
- アンコール -
22.青すぎるブルー
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